今週から秋の東京と京都開催が始まる。近年の開幕週は雨の影響が残ることが多かったが、今年も元台風18号の影響で3場とも馬場状態が悪くなっている。
東京競馬場は木曜夜~金曜朝にかけて29.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は芝はやや重、ダートは不良。芝コースの例年のこの開催は雨の影響で差しが決まりやすくなるため、そこに注目したい。(金曜夜時点で馬場状態は、芝は良、ダートは重)
京都競馬場は火~金曜日までに21mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は芝は良、ダートは重。京都の例年のこの開催は、芝ダートともに内枠有利になりやすいので、そこに注目したい。(金曜夜時点で馬場状態は、芝は良、ダートはやや重)
新潟競馬場は木~金曜昼までに観測できない少量の雨が降ったが、金曜昼時点で芝ダートともに良。ただ、金曜午後から雨が降っているため、馬場状態の変化に注意したい。(金曜夜時点の馬場状態は、芝ダートともにやや重)
では、2019年10月5日、土曜日のトラックバイアスを予想する。
【目次】
東京競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:やや重(金曜夜時点で良) 含水率:ゴール前19.3% 4コーナー20.9%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:不良(金曜夜時点で重) 含水率:ゴール前16.5% 4コーナー16.8%(測定時刻8:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 木~金曜日に29.5mm
- 土曜日の天気 晴れて気温が高い
- 芝コースの週間作業 月曜日に芝刈り、火~木曜日に散水、火曜日に肥料の散布
- ダートコースの週間作業 水~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
開幕週。約4ヶ月ぶりの開催となる。この期間に芝を張り替えたため、1年で最も芝の状態が良い。芝は野芝に洋芝をオーバーシードしている。
前開催から今開催までの期間にエアレーションとシャタリング作業を実施。前開催は馬場が硬く超高速馬場になったため、念入りにほぐしたはず。
木曜夜~金曜午前にかけて29.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態はやや重。金曜夜時点で良に回復。金曜午後以降は晴れ、土曜日も晴れて気温が高い予報となっている。
例年のこの開催は晴れて良馬場だと時計は-2.0秒以上になることがある。今年は雨の影響が残り馬場が柔らかいと想定されるので、-1.5~-2.0秒位になると想定している。
枠はフラット~外枠有利と想定。例年のこの開催初日は雨が降り馬場が柔らかくなることが多く、外枠有利になりやすい。今年も近3年と似たような状態なので、外枠有利になりやすいと想定している。
直線の伸びはフラットと想定。芝は絶好な状態のため、どこを通っても均等に伸びるはず。
前後は展開次第~差し有利と想定。例年のこの開催初日は雨が降り馬場が柔らかくなることが多く、差し有利になりやすい。今年も雨とエアレーション等の影響で馬場が柔らかいと想定されるので、差しが決まりやすいと想定している。
・ダート
前開催から今開催までの期間に、砂の洗浄と路盤の点検、補修をしている。これは例年通りの作業だ。
木曜夜~金曜午前にかけて29.5mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は不良。金曜夜時点で重に回復。ただ、金曜午後以降と土曜日は晴れて気温が高い予報なので、土曜日にはやや重に回復するかもしれない。
例年のこの開催初日は雨が降ることが多く、時計は-1.5~-2.5秒位になっている。今年も似たような状態なので、-1.5秒位になるのではないか?
枠と直線の伸びはフラットと想定。例年のこの開催はバイアスが出ることが少ない。
前後は前~展開次第~差しと想定。近3年渋った馬場状態で前有利の時もあれば差し有利の時もある。慎重に観察して早めに傾向を掴みたい。
京都競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:良 含水率:ゴール前12.8% 4コーナー11.1%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:重(金曜夜時点でやや重) 含水率:ゴール前10.1% 4コーナー12.9%(測定時刻9:40)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーションとシャタリング作業、ダートコースは砂の洗浄
- 週間雨量 火~金曜日に21mm
- 土曜日の天気 晴れて気温は高い
- 芝コースの週間作業 月~火曜日に芝刈り、先週土曜日~今週水曜日に散水
- ダートコースの週間作業 月~金曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
開幕週。約4ヶ月ぶりの開催となる。この期間に芝を張り替えたため、1年で最も芝の状態が良い。芝は野芝に洋芝をオーバーシードしている。
前開催から今開催までの期間にエアレーションとシャタリング作業を実施。これは例年通りの作業だが、去年のこの開催は馬場が少しタフになっていた。今年は晴れて気温が高い日が多かったため馬場は絶好の状態のはずだが、念のため注意しておきたい。
火~金曜日に21mmの雨が降ったが、金曜昼時点の馬場状態は良。金曜午後と土曜日は晴れて気温が高い予報だが、馬場は水分を含み多少柔らかいはず。
例年のこの開催は、晴れて良馬場だと時計は-2.0秒かそれ以上になることがある。今年は多少馬場が柔らかいと想定されるので、-1.5~-2.0秒位になるのではないだろうか?
枠は内~フラットと想定。例年のこの開催初日は内枠有利になりやすい。今年も馬場状態が良いため、内枠有利になる可能性が高いと想定している。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。例年のこの開催は差しが決まりやすくなることもあるが、基本的に内をロス無く立ち回った方が有利になる事が多い。あまり外外を回らない方がよさそう。
前後は前~展開次第と想定。エアレーション等の作業次第では差しが決まることもあるが、例年のこの開催初日は先行有利になりやすい。
・ダート
前開催から今開催までの期間に、砂の洗浄と路盤の点検、補修をしている。これは例年通りの作業だ。
火~金曜日に21mmの雨が降り、金曜昼時点の馬場状態は重。金曜夜時点で良に回復。金曜午後と土曜日は晴れて気温が高い予報なので、土曜日には良に回復するかもしれない。
例年のこの開催は雨が降ることが多く、過去には-2.0秒以上の高速馬場になることもあった。今年はあまり含水率が高くないので、-1.0~±0秒位になるのではないだろうか?
枠は内~フラットと想定。例年のこの開催もだが、京都ダートはとにかく内枠有利になりやすい。今開催も内枠有利に注意したい。
直線の伸びはやや内~フラットと想定。内枠有利なら、直線もそのまま内の方が伸びるはず。
前後は前~展開次第と想定。ここ数年は雨の影響が残り、前有利になることが多い。今年も前有利に注意したい。
新潟競馬場
芝
金曜昼の馬場状態:良(金曜夜時点でやや重) 含水率:ゴール前12.8% 4コーナー11.5%(測定時刻10:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い、極悪
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い、極悪
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
ダート
金曜昼の馬場状態:良(金曜夜時点でやや重) 含水率:ゴール前2.9% 4コーナー3.2%(測定時刻10:30)
- 馬場 軽い、やや軽い、標準、やや重い、重い
- 上がり 速い、やや速い、標準、やや遅い、遅い
- 枠 超内、内、フラット、外、超外
- 直線の伸び 内、やや内、フラット、やや外、外
- 前後 超前、前、展開次第、差し、超差し
【備考】
- 開催前作業 芝コースにエアレーション作業
- 週間雨量 木曜日と金曜昼までに観測できないほど少量の雨、金曜午後以降に数十ミリ
- 土曜日の天気 曇り、気温は平年並み、風が強い時間帯も
- 芝コースの週間作業 火~水曜日に散水
- ダートコースの週間作業 月~木曜日に砂厚の調整
【解説】
・芝
開幕週。前開催から約1カ月しか期間がなかったため、芝は張り替えられていない。野芝のみで行われる。
前開催から今開催までの期間に、例年通りエアレーション作業を実施。前開催は晴れて馬場状態も良好で、中間も気温が高い日が続いたため例年以上に良好な状態だ。
新潟は週間にほとんど雨が降らなかったが、金曜午後以降に数ミリから数十ミリ降っている。前開催の時計は-1.5秒位と速く、例年のこの開催も晴れれば-1.0秒位となることが多いが、今年は雨が降ったため時計は掛かるだろう。-0.5~±0秒位か、雨量次第ではもっと掛かるかもしれない。
枠はフラット~外枠有利と想定。馬場自体は良好だが、金曜午後から雨が降っているため柔らかくなっているはず。新潟はそうなると差しが決まりやすくなるため、スムーズに走れる外枠の方がレースがしやすいはず。
直線の伸びはフラットと想定。馬場自体は良好で、しかもエアレーション作業をしているため均等に伸びるはず。
前後は展開次第~差し有利と想定。新潟芝は雨などで馬場が柔らかくなると差しが決まりやすくなる。今回も差しに注意したい。
・ダート
前開催から今開催までの期間に路盤の一部の点検をしている。ただ、前開催から1カ月しか空いてないので、大きくバイアスが変わることはないだろう。
週間は観測できないほど少量の雨しか降らず金曜昼の馬場状態は良だが、金曜午後から数ミリ~数十ミリの雨が降り、金曜夜時点ではやや重となっている。今後の雨量次第ではさらなる悪化も考えられる。
前開催は晴れて良馬場の場合の時計は±0秒位、重かやや重だった場合は少し時計が速くなっていた。土曜日は雨で馬場状態が悪化しそうなので、-1.0秒以上も想定しておきたい。
枠は内~フラット~外と想定。前開催は外枠有利が多く、新潟ダートは馬場が渋ると外枠有利になりやすい。ただ、2016年はやや重で内枠有利になっていた。おそらく外枠有利だと思うが、念のため内枠有利も頭に入れておきたい。
直線の伸びはやや内~フラット~やや外と想定。前開催は、開催後半に内伸びになることが多かった。今開催も内伸びに注意だが、外枠有利だと外伸びも考えられる。土曜日は慎重に確認したい。
前後は前~展開次第と想定。新潟ダートは基本的に前有利になりやすい。今開催もその可能性が高い。